結婚式までの準備と親の役割〜意外と知らない!「心付け」のしきたりとは?
「心付け」を渡すのはお母様の大事な役目の一つですが、実は古くからある日本の伝統的なしきたりなので、いろいろとルールがあるのです。
お母様の立場として恥ずかしくないよう、心付けのマナーやルールをしっかり学んでおきましょう。
お金入れるのは「結び切り」「あわじ結び」のご祝儀袋
正式には、紅白の「結び切り」もしくは「あわじ結び」の水引がついているご祝儀袋に入れます。
下に結び方の写真を入れましたので、参照してください。
「結び切り」は「真結び」「こま結び」「本結び」とも言います。
「あわじ結び」は結び目があわびに似ていることから、地域によっては「あわび結び」と呼ばれることもあります。
↑あわじ結び ↑ 蝶結び ↑結び切り
あわび結び 花結び 真結び・こま結び・本結び
こうした結び方のご祝儀袋を使うのには、ちゃんとした理由があるのです。
「結び切り」と「あわじ結び」は、ご覧の通り結び目が簡単にはほどけないようになっています。
つまり、結び直すことができない結び方。
結婚式は1回が理想的なため、結び直すことのできない「結び切り」「あわじ結び」のご祝儀袋を使うわけです。
それに比べ、中央の「蝶結び(花結び)」はどうでしょう。
すぐにほどけてしまうし、何度も結び直せますので、この蝶結びのご祝儀袋は結婚式にはふさわしくないということになっています。
出産祝いなど何度あっても嬉しいお祝いのときにはこの蝶結びのご祝儀袋を使います。間違いやすいので、気をつけてください。
また、関東では結婚式の場合、「結び切り」「あわじ結び」のどちらの水引でも、同様に使われます。
一方、関西では「あわじ結び」を使うのが一般的です。
ご祝儀袋の大きさは金額によって決める
このようなご祝儀袋は、さまざまなデザインのものが売られています。
サイズも大小ありますし、水引が印刷されているものもありますね。
もちろん、印刷されているものでも構いません。
大事なのは、入れる金額とご祝儀袋のバランス。
基本的に、1万円札は折らずに入れるのがマナー。
ですから、心付けの金額が1万円以上になる場合はお札が折らずに入るサイズを選びましょう。
千円札や五千円札の場合は金額が小額なので、大きなサイズのご祝儀袋だと中身の額と不釣り合いに。
袋ばかりが仰々しく感じられるので、ポチ袋サイズのほうが控えめでいいでしょう。
表書きは「寿」もしくは「御礼」と書く
心付けの場合、表書きには「寿」「御礼」と書くのが普通です。
特に優待したい主賓などがいる場合は、お車代を心付けとして渡すことがありますが、その場合は「お車代」と表に書きます。
名前は、ご両家ともにお世話になる方には、連名で姓を書き入れます。
新郎側・新婦側で別々に渡す場合は、それぞれの姓を書き入れます。
主賓の方には、どちらのゲストかによって、新郎側、新婦側それぞれの姓を書きましょう。
お札の入れ方
お金は新札を用意しましょう。
新品のお札をいただくのは、受け取るほうも気持ちが良いものです。
お札が数枚になるときは、必ずお札の向きを揃えましょう。
1万円札の場合は、前述したように、お札を折らずに袋に入れます。
向きは肖像画が袋の上側、かつ袋の表面にくるように入れます。
千円札、五千円札の場合は、お札を三つ折りにします。
四は「し」とも読み、縁起が悪いとされているので、四つ折りにするのはタブーとされ、必ず三つ折りにします。
三つ折りにした折り目が右側にくる状態で、それが袋の表面になるように入れましょう。
最後に、たとえ急に心付けを渡す必要が出てきた場合でも、お金を裸のまま渡すのは失礼に当たりますから避けてください。
軽くティッシュなどに包んでお渡しするのがマナーです。
いかがでしょうか。
心付け一つとっても、さまざまなしきたりがあるものですね。
当日になって慌てないよう、事前にしっかりと準備しておきましょう。
(出典:http://www.mizuhikiya.com/shopping/shugi-kingin.html)
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日本フォーマル協会「GOLDフォーマルスペシャリストライセンス1級」保持。国内・海外のフォーマルファッションマナーに精通し、日本の結婚式で母親として相応しい上品かつ華やかなフォーマルドレスを海外からセレクトし、そのテイストは全国のオシャレなお母さま世代から支持を得ている。M&V for mother 設立時より、チーフドレスコーディネーターとして、今まで3,000人以上のブライダルマザーのお客様へフォーマルドレスのスタイリングを行う。堪能な語学を生かし、海外のドレスメーカーや工場と交渉し、海外の最新スタイルのフォーマルドレスを日本に紹介。